こんにちは、こーにゃんです。
さっそくですが、6Gという言葉を知っていますか?
6Gってなに?
6Gって5Gや4Gと何が違うの?
6Gになると何ができるの?
\ 本記事を作成するのに参考にした書籍 /
6Gとは?
これだけ覚えておけばOKって感じです。
- 6Gは「第6世代移動通信システム(6th Generation)」という意味
- 5Gよりも通信速度、通信信頼性(遅延)、同時接続が10倍になる通信技術
- 最大のメリットは光ケーブルの無線化
つまり、「5Gよりも速い通信」って事です。
2020年代に入って5Gが誕生し始めスマホに「5G」と表示されるのも、つい最近の出来事です。
しかし世の中は2018年辺りから既に5Gの次、6Gについて2030年代の実用化を目指し議論と開発が進められています。
歴史的に10年おきに新しい世代の通信技術が実用化されてきています。
ガラケーで使用した3Gからスマホを使用する4Gへの変化により生活はスマホ中心の生活に変わりました。
しかし4Gから同じくスマホを使う5Gに変わっても恩恵は感じ取れないのが事実ではないでしょうか?
5Gとか6Gとか必要なの?
4Gが消費者(コンシューマー)向けのサービスだとすれば、5Gや6Gは直接的には産業(ビジネス)向けのサービスです。
産業界が5Gや6Gを活用して消費者にも提供することで、消費者は間接的に恩恵を受けることができます。
例えば電波を受信した車が自動的に動く「自動運転」により人が運転せずとも移動できるという恩恵を受けられるわけです。
6Gじゃなくても5Gでいいんじゃない?
6Gは5Gより性能が高くなるだけでなく、5Gで出来なかったことが6Gで出来るようになる可能性もあります。
2030年代に登場する6Gを今からざっくり知って世の中のトレンドを先取りしてみましょう!
超簡単に解説 | 6G
6Gのキーワードは10倍です!
6G | 5G | 4G | |
---|---|---|---|
通信速度(Gbps) | 100 | 10 | 1 |
遅延・信頼(ms) | 0.1 | 1 | 10 |
同時接続(万台/km2) | 1000 | 100 | 1 |
ちなみに5Gも6Gも高速通信(eMBB)、低遅延・高信頼(URLLC)、多数同時接続(mMTC)を同時に実現することはできず、使いたいサービス・目的のモードに特化させて使い分けます。
6Gが光ケーブルをなくす!?
10倍になっても、やっぱり5Gで十分じゃない?
6G最大のユースケースは「光ケーブルの無線化」だと私は考えています。
5Gは光ケーブルよりも下りの通信速度(ダウンロード)は速いですが、上り通信速度(アップロード)は光ケーブルより遅いです。
家庭ではインターネットプロバイダーと契約して光ケーブルの引き込み工事をすることでインターネットを利用すること一般的です。
サイトを閲覧したりファイルをダウンロードしたりするだけなら5Gの方が速いですが、逆にアップロードする場合に5Gだと現状よりもストレスを感じるかもしれません。
さらに大容量の情報を早く、正確に、多数に通信する必要があるサーバーや企業活動、セキュリティなどアップロードが重要なユースケースには光ケーブルの方が通信品質が良いと考えられます。
つまり5G通信では光ケーブルをなくすことはできない、ということです。
なぜ6Gだと光ケーブルをなくせるの?
その答えが5Gの「10倍の超高速通信」であり、光ケーブルの上り通信速度に勝る可能性を秘めた6Gが光ケーブルの無線化を現実にする可能性があります。
災害大国・日本にこそ6Gを!
光ケーブルを無くす必要ってある?
光ケーブルが無線になる最大のメリットは物理的配線を使用しない事、つまり災害に対してリスク低減になることです。
日本は地震や台風が多い災害大国であり物理的な配線には常に切れるリスクを負っています。
災害に対しては強固な対策がされていると思われますが、それでも100%安心&リスクなしとは言えず、常に想定外はつきものです。
現状よりも100%安心&リスクなしに近づける技術となり得るのが光ケーブルの無線化=6Gです。
例え2011年東日本大震災クラスの地震が発生しても通信品質は維持され、より的確な情報収集と処置ができる可能性があります。
6Gこそが通信技術の到達点!?
なんで6Gが到達点なの?
通信は電波を使用していますが、6Gはテラヘルツという周波数の電波を使用しています。
6G | 5G | 4G | |
---|---|---|---|
電波(通信方式) | テラヘルツ波 | sub6〜ミリ波 | プラチナバンド〜sub6 |
周波数帯(GHz) | 275〜450 | 3.7, 4.5, 28 | 0.7〜3.6 |
周波数幅(GHz) | 1以上 | 0.1〜0.4 | 0.02 |
アンテナ方式 | マッシブMIMO | マッシブMIMO | オムニ |
5Gで使用されるミリ波より大きな周波数帯であるテラヘルツ波の広い周波数幅を使うことで超高速通信、超低遅延・超高信頼を実現し、マッシブMIMO(ビームフォーミング)というアンテナ方式が超多数同時接続を実現します。
テラヘルツ波は電波であり、その次は電波ではなく光(赤外光、可視光、紫外光)になります。
最後の電波=テラヘルツ波、つまり6Gが通信技術の到達点と言える可能性があるのです。
注目の通信技術は空!?
6Gってデメリットないのかな?
5Gのミリ波や6Gのテラヘルツ波の特徴に直進性が高い、つまり電波が真っ直ぐしか進まないことがあります。
直進性の高さが高速通信を可能にしている側面があるのですが、一方で障害物に当たると電波が弱くなる、電波が届かないデメリットがあります。
電波アンテナは高い位置に設置するのが好ましいですが、それでも地上に建てる以上は障害物の影響はなくせません。
障害物の影響を極力小さくするための技術が電波アンテナを空に作ることです。
すでにアンテナを空に作る研究されており、2020年にソフトバンクは成層圏からの通信実験を成功させています。
空に電波アンテナができると先に述べた災害に対するリスクもさらに小さくすることができる可能性があります。
空と地上で通信をすることができて、世の中から光ケーブルがなくなれば、本当の意味でのIoT(Internet of Things=全てのモノが繋がる)が実現されるのかもしれません。
トレンド解説 | 6G
6Gってどれくらい流行ってるの?
- サービス:Googleトレンド
- キーワード:6G
- 国:日本
- 期間:過去12ヶ月
- 比較:5G
- トレンドライン:Exploratory 線形回帰 95%信頼区間
今まさにホットな5Gに対して6Gは2030年代の通信技術なので世の中の関心は5Gよりは低いですね。
6G単独で見ると1年通しては平行線、トレンドラインは右肩上がりなので少しずつ注目されてきているようです。
トレンドの先取り、今のうちに勉強しておこう!
- サービス:Googleキーワードプランナー
- キーワード:6G
- 国:日本
- 期間:2021年4月〜2022年3月
- 除外:6G
- 表示:上位10位
- 可視化:Exploratory バーチャート
6Gを支えるのはやっぱり通信事業者ですね。
総務省とドコモ、KDDI、ソフトバンクが6Gについて「どう考えているか?」、興味のある方は以下のサイトを覗いてみてください。
ムズッ!?
本記事でこれまで解説したことが専門的に難しく書いてあるのですが、本記事では想定されるユースケースについてだけイメージを示しておきます。
オススメ書籍 | アンワイアード -デジタル社会基盤としての6Gへ-
最後に当記事を作成するのに参考にした6Gを解説した書籍を紹介します。
インターネットの整備・普及に携わり「日本のインターネットの父」として知られる慶應義塾大学の村井純(むらいじゅん)教授と湧川隆次(わきかわりゅうじ)特任教授による著書です。
「アンワイアード=配線されていない=無線」に至る通信技術の歴史と5Gや6Gの将来展望を簡単な図解を交えて解説されています。
特に6Gに関する書籍は数が少なく専門的な著書が多いのですが、「アンワイアード」は簡単なイラストや4Gや5Gとの比較表を使っていて6Gについて学びたい方や初心者にも読みやすいオススメ書籍です。
まとめ
- 6Gは「第6世代移動通信システム(6th Generation)」という意味
- 5Gよりも通信速度、通信信頼性(遅延)、同時接続が10倍になる通信技術
- 最大のメリットは光ケーブルの無線化
6Gって何?と聞かれたらこう言いましょう。
5Gよりも10倍速い通信だよ
6Gはまだまだ開発中で実用化されていない技術ですが、今後どのようなユースケースで私たちの生活を豊にしてくれるのか楽しみです。
通信技術を理解するには専門知識が必要ですが、本記事ではイラストを多めにして初心者でも理解しやすいことを心掛けて解説しました。
読んでくださった読者様の学びの一助になれば嬉しいです!
コメント